HONDA CBR250R

1989年モデル MC19"Hurricane"

VTRからの乗り換えでCBR250RR(以下MC22)を探していたが、とあるバイク屋でコイツを見て一目ぼれ。
その後MC22を購入するも、コイツのことが忘れられず2009年3月に買い直し、現在にいたる。
余談だが、コイツの納車日である2009年3月20日は、ちょうど阪神なんば線の開業日でもあった。

 

■特徴

ホンダが1986年に発表した250cc直列4気筒車「CBR250FOUR」のエンジン「MC14E」型の第二世代目マシンとして、1987年に発売された車両である。
先代の250FOURのエンジン性能や走り装置をさらに高性能に仕上げ、また外観もフルカウルタイプを採用して一新した。

CBR250Rは、87年発表の「MC17」型と、88年以降発表の「MC19」型に二分される。
MC17は250FOURからフルカウル化・シートの多段化を行ったが、全体的な外観は250FOURを継承する形で生まれた。
だが、MC19はそのデザインを一新し、丸目2灯・低重心の典型的なレプリカ調マシンとなった。
このデザインは後輩のMC22にも継承される。
また搭載されるエンジンや走り装置も見直されたため、MC17と19は名前こそ同じ「CBR250R」だが、ほとんど別のバイクといってもいい。
CBR250Rには「Hurricane」という名のニックネームが付されてるが、前期MC17と区別するため「HurricaneU」と呼称されることもある。

 

MC19はヘッド・テールライトに丸目2灯式を採用したことから、外観が後継機「CBR250RR」(MC22型)とよく似ている。
だが、細かい点で差異が見受けられる。

・MC19は前面エアダクトがヘッドライト脇に隣接している(MC22は若干下部にずれている)。
・MC19は後部デザインに傾斜がある。よってテールライト周りが細く仕上がっている。
・Fブレーキのディスク枚数やホイールの間隔の違い。
・MC19はタンク回りをアルミフレームが覆っている。また、タンクとリアカウルも隙間が無く、一体的なデザイン。
・後輪足回りはMC22がガルアームを採用しているのに対し、MC19は標準的な懸架方式を採っている。
(サスもMC22はきつい傾斜をもって支えているがMC19は垂直に支えている)
など、様々な点から区別することが出来る。

 

 

 

■動力性能

MC19に搭載しているエンジン「MC14E」型は、言わずと知れた超に超がつく「高回転型」である。
タコメーターのレッドゾーン入口が18000rpmと、とんでもない回転数をたたき出す。

その高回転のエンジンを操作することは、やはり爽快であり、このバイクの大きな特徴であろう。
また、ホンダ4気筒の特色である「カムギヤトレーン」駆動のため、他のバイクにない独特の音色を発する。
アクセルスロットの応答性も良く、あっという間に回転数が上がり、250ccでありながらバイクに引っ張られる感覚を覚える。

そして低速域・低回転域も、250cc4気筒によく言われるような「扱いにくさ」はあまりない。
実用的なトルクは備えている。
普通にMTバイクを扱える人なら、誰でも難なく運転することが可能。
ただ、常に高い音を発するので、疲れているときに乗ると、この音が結構気になる。

「低重心」も、このバイクの特徴で、安定した走りを生み出すと同時に、地面との距離が低く感じられるため、実際の速度より速めに感じる
いつでもどこでも「安全で」「手軽に」速さを味わえるというのも、このバイクの魅力であろう。

 

しかし欠点もある。それは「振動」である。
特に高速道路を巡航走行する時の80〜100Km/h地点で、ハンドルとステップの微振動が非常に多く、難儀する。
一般道では、あまり気になるものではないのだが…

これはMC14E型エンジンの宿命らしく、残念な点の一つ。
ただ、後継のホーネットでは、開発者も頑張ったのか、一定の改善はなされている。

 

 

 

■マフラーの音

スポーツバイクで「音」を気にする人も多いはず。
MC19のマフラーは、高性能で名が通っているが、4発高回転車にしては少々退屈な音である。
ノーマルのマフラーという点では、MC22の方が良い音がする。

ある程度高回転域に回してやると、少々改善はされるが、気になる方はマフラーの交換を行った方が良いかもしれない。
(ただ、マフラーを変えてしまうと、MC19のひとつの「味」は失われてしまうが…

 

 

■居住性・乗車姿勢

CBRはレーサーレプリカである。ここで乗車姿勢を気にする方は多いだろう。
低そうなハンドルに低そうなシート高は、いかにも前傾姿勢でしんどそうなイメージを持つ。

しかし、いざ乗ってみると、そんなに急な前傾ではない。
これは、MC19の開発コンセプトが「走りきれる・表現しきれる」というところに起因する。
マシンは極限の高性能だが、それを誰でも扱えるように、という意味で、
歴代CBRシリーズの中では 一番姿勢が楽なマシンと言われている。

だが、そうは言ってもセパレートハンドル車なので、バーハンドル車に慣れた人には、少々のキツさはあることを添えておく。
特に、街乗りではあまり気にならないが、長距離を走っていると、やはり腰に負担が来るものである。

これに起因して、交差点のUターンもしづらいので、体全体で車体を制御するテクニックをある程度は要する。

 

シートは硬い。
ただし後席居住性はMC22よりもMC19のほうが上といわれることが多い。
それでも二人乗りには決して適さない車両である。

 

 

■コクピット

左から速度計・タコメーター・水温計と3点が並ぶ。いかにもレーサーレプリカ風なコクピットである。
メーターフォントがMC22と違ってゴシックタイプとなっている。
経年車のため、多くのMC19はタコメーター・水温計を覆っているスポンジが劣化して亀裂が入っていることが多い。

常時点灯になる前の時代なので、ヘッドライトのON/ポジション/OFFスイッチが左側に設置されている。
夜中に走っている時、ポジション位置は信号待ちで重宝する。

ハンドルの横には、微振動を軽減するためのウェイト(重り)が付いている。
MC22もそうだが、このウェイトは購入前にちゃんと付いているかどうか確認したほうが良い。
ウェイトがあるかどうかで、前述した高速走行時の手にかかってくる微振動が大幅に違ってくる。
私のMC19は右側のウェイトがないため、バランスを崩して振動が多く発生し、高速走行時にツラい思いをしている。
 

 

■その他

MC19は燃料の供給にポンプを採用している。
シリーズ唯一のものだが、このポンプが曲者で、故障してしまうと一発で動かなくなってしまう。
燃料を使い切ってリザーブで再始動という、所謂「空打ち」をしてしまうと、ポンプに負担がかかり、故障率が上がるので、
燃料の容量には気を使った方が良い。

また、コスト削減の目的なのか、ホイールや足回り等いろんな部品が、同時期に製造されたVT250「スパーダ」と共通化が図られた。
これに起因して、Fブレーキはシングルディスクなっている。
だがディスクが大型化されているため、効きに不満はない。
しかし「格好」という点からすれば、気になる人も多いと思われるので、列挙しておく。

 

 

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